WINTER SONG

   なおこさんの作品(2003.12.20)

なおこさんから今年のクリスマスイラストをいただきました。空から降ってくる無数の雪を見上げながら、二人はどんな会話をしているのでしょうか? 繋いだ手がとても幸せそうです。

なおこさん、ありがとうございました。

 クリスマスの夜。食事に出かけた二人は、しっかりと手を繋いで帰り道を歩いていた。
 すると…… 空からはらはらと美しい白い結晶が舞い降りてきた……


 「あれっ? 今日はやけに寒いと思ってたら、とうとう降ってきたぞ」

 「わぁ〜〜 きれい!」

 「ん…… 地球でも雪が降るようになったんだなぁ〜」

 「ええ……ほんと」

 感慨深げに見つめあう二人。そして雪が柔らかな笑みを彼に向けた。

 「ねぇ、古代君覚えてる?」

 「なにを?」

 「私達が一緒に見た初めての『雪』のこと……」

 「ああ、もちろん! あれは火星でだったよな?」

 「そう、あの時もひととき何もかも忘れて雪を見上げてたこと、今でも良く覚えてるわ」

 「そうだな。あの時、もう一度地球に雪を降らせたいって心に誓ったんだ」

 真っ暗な天からきりなく降り注ぐ雪を二人はじっと見上げた。

 「そして、こうして雪が見れるようになったのね」

 「いろんなことあったけど…… よかったんだよな?」

 「ええ……もちろん」

 「これからもずっと、雪を見ていられるんだよな」

 「そうよ」

 「それに……」

 進が見上げていた顔を戻して雪を見つめ、繋いだ手をぎゅっと強く握り締める。

 「僕だけの雪をいつも見ていられるもんな……」

 「古代……くん……」

 繋いだ手をそっと引き寄せて、二人の体は一つに溶けていった……
(by あい)

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(背景:Queen's FREE World)

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